HOME 人事労務トピックス 安全・衛生 原発労災で、初めて悪性リンパ腫を認定 厚労省

原発労災で、初めて悪性リンパ腫を認定 厚労省

 大阪市の淀川労働基準監督署は、国内の原発や再処理工場における放射能漏れ検査に従事して05年3月に悪性リンパ腫で死亡した沖縄県の男性に対し、労災を認定することを決めました。  男性は沖縄県うるま市の喜友名(きゆな)正さん(当時53)。喜友名さんは97年から04年までの6年4ヵ月間、各地の原発関連施設で勤務し、計99.76ミリシーベルトを被ばくしました。遺族の労災申請は一度却下されたものの、厚生労働省の検討会が因果関係を認めるべきとの報告書をまとめたため、一転して認定されることとなりました。  これまで原発関連施設に関する労災認定は、白血病・急性放射線症以外はほとんどなく、、2004年に多発性骨髄腫が認定されたことに続いて2例目となりました。厚生労働省では、被ばくに伴う労災判断基準を、疫学の最新データを踏まえたものに改め、放射線と発症に因果関係が認められた悪性リンパ腫などを今後認定基準に明記するとしています。  喜友名さんの妻、末子さん(57)は、「白血病の認定基準の3倍も被ばくして認定されなかったら、誰が認定されるのかと思った。認定は当然で、今後このような事故が起こらないよう願う」と語りました。  代理人を務めた金高望弁護士は、「当初の労災申請が門前払い同様に扱われ、認定まで莫大な労力を要した。問題は氷山の一角で、泣き寝入りも多い」と述べ、今後も厚労省に対する認定対象疾患の拡大を申し入れていくとしました。