前回のコラムでは、人手不足を背景に外国人労働者の受け入れが加速している現状をお伝えしました。
会社にとって採用の間口が広がること自体は歓迎すべきことです。けれども、せっかく採用した外国人が早期に離職してしまうケースも少なくありません。
定着率が低いことには様々な要因がありますが、意外と見落とされがちなのが、社会保険制度に対する外国人労働者の不信感・理解不足です。
今回は、外国人が日本で働くということと社会保険制度との関係を整理してみました。
外国人にも社会保険は原則適用
健康保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険の適用は、国籍ではなく雇用形態や労働時間の要件で決まります。在留資格の種類は関係ありません(「外交」、「公用」の一部を除く)。
週20時間以上勤務するなど一定の要件を満たせば、外国人労働者にも当然に(自動的に)加入義務が生じます。
特に労災保険には注意が必要で、仮に不法就労の状態であっても適用されます。
このように日本の社会保険制度は、外国人労働者を広く保護する設計になっています。
在留資格の更新と社会保険は連動
プロフィール
大塚陽太郎
大塚社会保険労務士事務所(https://www.sr-otsuka.tokyo/) 社会保険労務士
約30年間、厚生労働省にて雇用の安定に向けた取組に多様な立場で関わる。コロナ禍での技能実習生の援助や、労働者派遣事業・職業紹介事業の指導監督を通じ、第一線の課題を把握しつつ事業適正化に取り組む。障害者雇用の制度運営や、職業訓練施策の企画にも携わる。
令和7年3月に厚労省を早期退職し、5月に社会保険労務士事務所を開設。オーダーメイドでの支援、経営者・従業員がともに輝く職場づくり、丁寧・迅速がモットー。

【人事担当者のための外国人雇用の制度と実務】









