外国人労働者の数は令和6年10月末時点で過去最高の約230万人に達しました(厚生労働省「『外国人雇用状況』の届出状況」)。
受け入れる事業主の側にとって、雇用する外国人に労務管理上の説明や就業規則を理解してもらうことは、その後のトラブルを回避するために非常に重要なことではあるものの、容易なことではありません。外国人本人にとっても、給与・労働時間・休暇・ハラスメント・転勤など、日本独特の運用が腑に落ちないまま働き続けることは、定着の妨げとなるでしょう。
これらを解消するため、厚生労働省が3つの支援ツールを公開しています。特段の予算をかけずに使える実務的な道具立てになります。今回は、そのご紹介をさせていただきます。
【ツールその1】ポイント・例文集―やさしい日本語による説明例
①採用、②賃金、③労働時間及び休暇、④異動・退職・解雇、⑤安全衛生及び災害補償、⑥ハラスメント、⑦退職金、⑧在留資格、⑨正社員以外の働き方の9カテゴリーについて、外国人社員へ説明する際の要点と例文がまとめられています。
各場面ごとに「説明する際のポイント」「説明例文・図表」でまとめられているのが特徴です。説明の前提として何が伝わりにくいかを意識できる作りとなっています。
冒頭の9カテゴリーに加え、巻末には企業の好事例もいくつか収録。
PDF版・Word版で提供されているため、自社の就業規則や労働条件通知書の文面と照らし合わせながら、必要箇所を抜き出して使うことができます。
【ツールその2】多言語用語集―約420語を13言語で
プロフィール
大塚陽太郎
大塚社会保険労務士事務所(https://www.sr-otsuka.tokyo/) 社会保険労務士
約30年間、厚生労働省にて雇用の安定に向けた取組に多様な立場で関わる。コロナ禍での技能実習生の援助や、労働者派遣事業・職業紹介事業の指導監督を通じ、第一線の課題を把握しつつ事業適正化に取り組む。障害者雇用の制度運営や、職業訓練施策の企画にも携わる。
令和7年3月に厚労省を早期退職し、5月に社会保険労務士事務所を開設。オーダーメイドでの支援、経営者・従業員がともに輝く職場づくり、丁寧・迅速がモットー。

【人事担当者のための外国人雇用の制度と実務】









