記事一覧はこちら>>>【連載】AI時代における労務問題への対応実務
AIの普及によって、会社と社員の関係や労務問題の現場そのものが変わるという社会構造の変化が起きつつあります。
前回は、社員もAIを使ってご自身の待遇の適法性などを簡単に調べられる時代には、会社に今まで以上のコンプライアンスと、正確な判断・説明が求められることをお伝えしました。
今回は、会社の対応そのものが適切であることは大前提としたうえで、この社会構造の変化に会社がどのように対応すべきかを考えます。
生成AI利用ガイドラインで労務問題にも対応できるのか
前回は、AIを使うのは会社だけではないという視点から、AIの普及によって労務問題の現場がどのように変わるのかを考えました。
生成AIは、スマートフォンを通じて、誰もが24時間、どこにいても気軽に相談できる存在になりつつあります。
自分の残業代や賃金、評価、配置転換などは社員にとって強い関心事なのですから、自分の待遇に疑問や不満があれば、AIに相談するのは自然なことです。
しかも、AIは単に知識を教えてくれるだけではありません。法的な問題点を整理し、問題がある場合には会社への主張の根拠を示してくれます。
また、判断するための情報が足りなければ、会社に確認すべき事項を整理し、質問や指摘の仕方、その後の対応まで一緒に考えてくれます。
その結果、社員から会社への質問や主張は、これまで以上に具体的・高度なものになります。つまり、AIの普及によって変わるのは、社員が得られる情報量だけではないのです。会社と社員との関係、そして労務問題の現場そのものが変わっていくのです。
前回は、このような社会構造の変化によって、会社には今まで以上のコンプライアンスと、正確な判断・説明が求められることをお伝えしました。それでは、このようなAI時代に、会社はどのように対応したら良いでしょうか。
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執筆者
小嶋裕司
フェスティナレンテ社会保険労務士事務所(https://www.festinalentesroffice.com)代表
特定社会保険労務士
就業規則の専門家。企業が抱える人事労務の課題解決のため、その実現に必要な就業規則や関連規程の整備の支援をしている。法令遵守と企業の事情を両立させた現実的な対応を得意とする。生成AIの黎明期である2023年3月から、AI・デジタル講師陣がそろう学習環境下で本格的に生成AIの活用を開始。自らの実務に活用するだけでなく、人事の専門家に向けて「AI時代の労務問題・就業規則」をテーマとした勉強会の講師を務めるなど、新しい時代の人事労務に関する知見を積極的に発信している。

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