第12回 「特別休暇」を導入して従業員エンゲージメントUP!助成金獲得の可能性も

公開日:2023年10月5日

第9回のコラムで、魅力のある職場づくり推進に役立つ取り組み事例を15個ご紹介しましたが、会社が魅力のある職場づくりに取り組んでいくことで従業員エンゲージメント(※)が向上します。

(※)従業員エンゲージメント…企業が目指す姿や方向性を従業員が理解・共感し、その達成に向けて自発的に貢献しようという意識を持っていることを指します(第8回コラムで詳しく解説していますのでご参照ください)。

今回のコラムでは、魅力のある職場づくり推進に役立つ取り組み事例の一つであり、従業員エンゲージメント向上をはかれる「特別休暇」制度についてご説明いたします。

---------------------------------------------
過去記事はこちら
第1回 最近ニュースでよく目にするワードの「人的資本経営」って?
第2回 人的資本経営と密接に関わっている「リスキリング」
第3回 「リスキリング」で対象となる助成金・給付金
第4回 リスキリングとともによく出てくるワードの「DX」とは?
第5回 「DX人材」の育成について:人材確保・育成に向けた対応策
第6回 DX人材の育成:専門実践教育訓練を受けている(リスキリングしている)従業員に対して企業ができるサポートとは
第7回 教育訓練休暇等を付与した際に受けられる人材開発支援助成金(教育訓練休暇等付与コース)
第8回 リスキリングをすると“従業員エンゲージメント”が上がる⁉「エンゲージメント」とは
第9回 従業員のエンゲージメントが高まる魅力のある職場環境づくりとは?具体的な取り組み事例15
第10回 従業員のエンゲージメントUP取り組みの一つ「選択的週休3日制」について
第11回 優秀な人材の確保・定着を図れる!「多様な正社員制度」について
---------------------------------------------

 

「特別休暇」制度とは?

「特別休暇」制度とは、“特に配慮を必要とする労働者”に対する休暇制度のことをいいます。休暇の目的や取得形態を“労使による話し合い”において任意で設定できる「法定外休暇」となり、具体例としては、病気休暇やボランティア休暇、リフレッシュ休暇、裁判員休暇、犯罪被害者等の被害回復のための休暇、セレモニー休暇、地域活動休暇などがあります。この例はあくまでも一例となり、上記の目的に限る必要はありません。

「特に配慮を必要とする労働者」って具体的には?

「特に配慮を必要とする労働者」とは、様々な事情により事業主の配慮を必要としている働く方々であって、例えば、次のような方が該当します。

✓特に健康の保持に努める必要があると認められる労働者
✓子の養育又は家族の介護を行う労働者
✓妊娠中及び出産後の女性労働者
✓公民権の行使又は公の職務の執行をする労働者
✓単身赴任者
✓自発的な職業能力開発を図る労働者
✓地域活動等を行う労働者

このような労働者の方が、“特に配慮を必要とする”とされ、事業主の方には、働く方々各人の抱える多様な事情や業務の態様に対応した労働時間等を設定することが求められています。

「特別休暇」制度を導入するメリット

次に、特別休暇制度を導入するメリットについて労働者側、会社側の視点から見てみましょう。

【労働者側】
・従業員の健康の保持・増進
・仕事と生活の調和
・モチベーションの向上
→従業員エンゲージメントが向上する

【会社側】
・企業経営の効率化と活性化
・優秀な人材の確保・定着
・従業員の組織に対するコミットメントが上がり、業績向上につながる

「特別休暇」制度は、法定の内容を上回る休暇(法定外休暇)のため導入については義務ではありませんが、従業員の健康の保持・増進や仕事と生活の調和、モチベーションの向上のためにも、特別な休暇制度の導入を検討することは有効な手段の一つとなります。

 

以上、「特別休暇」制度についてご説明いたしました。

なお、中小企業が、時間単位の年次有給休暇の規定を新たに導入した上で、特別休暇(病気休暇、教育訓練休暇、ボランティア休暇、新型コロナウイルス感染症対応のための休暇、不妊治療のための休暇、時間単位の特別休暇)の規定をいずれか1つ以上を新たに導入すると「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)」を申請できる可能性があります(※交付申請期限は2023年11月30日まで)。

また、都内の中小企業等に限りますが、セレモニー休暇・地域活動休暇など家庭を応援する特別休暇制度を設ける取組は「魅力ある職場づくり推進奨励金」が受けられる取組の一つでもあります(指定された期間内に事前エントリーが必要です)。

従業員エンゲージメント向上をはかれる「特別休暇」制度をこの機会に導入してみてはいかがでしょうか。

 

参考:厚生労働省「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000120692.html
参考:東京しごと財団「魅力ある職場づくり推進奨励金」
https://www.shigotozaidan.or.jp/koyo-kankyo/joseikin/tokyoengagement.html

「人的資本経営」関連記事

「労務コンプライアンス」に関するおすすめコンテンツ

ピックアップセミナー

オンライン 2024/05/29(水) /13:30~17:30

【オンライン】はじめての給与計算と社会保険の基礎セミナー

講師 : 社労士事務所Partner 所長 西本 佳子 氏

受講者累計5,000人超!2009年から実施している実務解説シリーズの人気セミナーです!
給与計算と社会保険について基礎からの解説と演習を組み合わせることで、初めての方でもすぐに実務に活用できるスキルが習得できます。

DVD・教育ツール

価格
31,900円(税込)

経験豊富な講師陣が、初心者に分かりやすく説明する、2023年版の年末調整のしかた実践セミナーDVDです。
はじめての方も、ベテランの方も、当セミナーで年末調整のポイントを演習を交えながら学習して12月の年末調整の頃には、重要な戦力に!

価格
7,150円(税込)

本小冊子では、ビジネスマナーに加え、メンタルヘルスを維持するためのコツ、オンライン会議やSNSのマナーのポイントも紹介しています。
また、コンプライアンス(法令順守)も掲載。ビジネスパーソンとして肝に銘じておきたい「機密管理」、働きやすい職場づくりに必要不可欠な「ハラスメント防止」について、注意点を解説しており、これ一冊で、一通りのマナーの基本が身に付くようになっています。

おすすめコンテンツ

TEST

CLOSE