平成28年4月1日を施行日として健康保険制度が改正されます。
そのうち、企業としても知っておきたい標準報酬の上限の改正と傷病手当金等の計算方法の改正を紹介します。
標準報酬の上限と傷病手当金等の額の計算方法の改正
●標準報酬の上限の改正
① 標準報酬月額について、3等級区分が追加され、その上限の額が139万円とされます。
〈補足〉健康保険の標準報酬月額の上限改定に伴い、改定後の新等級に該当する被保険者の方がいる対象の事業主に対して、平成28年4月中に管轄の年金事務所より「標準報酬改定通知書」が送付されます(事業主からの届出は不要)。
② 標準賞与額について、その上限(年度の累計額)が573万円とされます。
● 傷病手当金・出産手当金の計算方法の改正
傷病手当金について、給付額を増やすために、休業直前に標準報酬月額を相当高額に改定し、過剰な傷病手当金を受給する事例が増えていました。そのため、その計算の基礎が見直されることになりました(出産手当金についても同様)。
〈補足〉端数処理:
1) 30で割った額➡1の位を四捨五入。
2) 3分の2を乗じた額➡小数点があれば、小数点第1位を四捨五入。
☆健康保険制度が改正されます。そのほか、海外療養費の支給申請の厳格化、入院時食事療養費等の負担額の見直しなども行われます。