HOME 実務解説 マイナンバー制度 委託先・取引先とのマイナンバーのやり取りの際の留意点

委託先・取引先とのマイナンバーのやり取りの際の留意点

 税や社会保険に関する手続きを委託している場合をはじめ、委託先・取引先との間でもマイナンバーについてどのように取り扱うのかを決めていかなければなりません。特に委託という点では、マイナンバーの取り扱いについては委託元に監督責任がありますので、注意が必要です。委託先・取引先とのやり取りの中でのマイナンバーの取り扱いの留意点について見ていきましょう。

取引先からマイナンバーを取得する必要性

  取引先との関係で、マイナンバーが関わってくるケースとしては、弁護士や税理士、社会保険労務士などに報酬を支払っている場合です。支払調書へマイナンバーを記載する必要がありますので、委託先にもマイナンバーの提供・本人確認を求めることになります。

 また、株主への配当の際に支払調書を出しますが、この時も同様にマイナンバーを記載しますので、企業は株主からもマイナンバー取得の必要が生じます。

 取引先としては他に賃貸している不動産オーナーに対する支払いも挙げられます。ただ、不動産賃貸借契約の内容が支払調書提出不要と明らかな場合は、マイナンバーの取得は必要ありません。

 

業務委託先選定のポイント

 税理士や社会保険労務士に税及び社会保険に関する手続書類の作成の全部又は一部を委託する場合は、委託先において、法律に基づき安全管理措置が講じられているか委託元で必要かつ適切な監督を行わなければなりません。

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(委託先の安全管理措置の監督義務)

 具体的には、(1)委託先の適切な選定、(2)委託先に安全管理措置を遵守させるために必要な契約の締結、(3)委託先における特定個人情報の取扱状況の把握、の3点が必要となります。業務委託時の安全管理措置を遵守させるために必要な契約内容としては、以下の8つの項目を盛り込まなければなりません。

1. 秘密保持義務
2. 事業所内からの特定個人情報の持ち出し禁止
3. 特定個人情報の目的外利用の禁止
4. 再委託における条件
5. 漏えい事案等が発生した場合の委託先の責任
6. 委託契約終了後の個人情報の返却または廃棄
7. 従業者に対する監督・教育
8. 契約内容の遵守状況について報告を求める規定

 また、特定個人情報を取り扱う従業者の明確化、委託者が委託先に対して実地の調査を行うことができる規定について盛り込まれているとなおよいとされています。

 つまり、顧問契約などを再契約するか、従来の顧問契約などに附随して、前記の内容を盛り込んだ覚書などを締結する必要が出てきます。

準備したい書式等としては、次のものがあげられます。
・業務委託契約書に追加する覚書等
 ※特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)で定められた項目を追加します。
・委託先事業者選定のためのチェックリスト


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