少子高齢化が進む日本において、多くの中小企業が直面しているのが「人材不足」という構造的な課題です。
これまで障害者雇用は、「法令対応」「義務だから仕方なく行うもの」と捉えられがちでした。
しかし、人材不足が常態化する今、障害者雇用は新たな局面を迎えています。それは、人材不足という経営課題に向き合うための、現実的な選択肢としての障害者雇用です。
障害者雇用は「コスト」から「戦力」へ
障害者雇用というと、
- 業務の切り出しが難しそう
- 特別な配慮が必要で負担が大きい
- 現場が混乱するのではないか
といった不安を感じる方も少なくありません。
しかし近年は、障害者雇用を「人材の確保や新たな戦力」として捉える企業が確実に増えています。背景にあるのは、人材不足の深刻化と、働き方や価値観の多様化です。
これまで十分に活躍の場が用意されてこなかった人材層に目を向け、その人の強みが発揮されやすい業務に配置する。こうした取り組みは、企業の持続的な成長にもつながっています。
連載:人材不足時代の障害者雇用は全12回連載です。
- 経営戦略としての障害者雇用とその基本
- 障害者雇用関連法と企業の責務
- 障害者の採用戦略
- 障害者社員の職場定着の方法
- 合理的配慮〜制度の理解と実務に役立てる工夫〜
- 職場環境整備のポイント
- 精神障害者・発達障害者の雇用と留意すべき点
- 障害のある社員の休職・復職支援と雇用管理
- 障害者雇用の事例から学ぶ成功のポイント
- 障害者社員のキャリアプラン
プロフィール
木下文彦
ラグランジュサポート株式会社(https://lagrange-s.com/) 代表取締役
特定社会保険労務士、中小企業診断士
前職では主に法人営業および営業企画に従事し、人事部では障害者雇用部門の責任者として、採用・定着・教育研修・評価など全社70 名の雇用管理全般を統括した。
独立後は企業に対する障害者雇用コンサルティングを展開し、障害者雇用促進を通じて、障害の有無にかかわらず社員がここで働きたいと思える会社づくりを支援している。
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