
2026年12月1日施行の改正公益通報者保護法を踏まえたハラスメント通報への対応
<榎本・藤本・安藤総合法律事務所 弁護士・中小企業診断士 佐久間 大輔>
2020年に改正された公益通報者保護法が2022年6月1日より施行されている。改正後の事業者の公益通報の対応状況を踏まえ、同法が2025年に再改正され、2026年12月1日に施行される予定である(以下「改正法」という)。
パワーハラスメントの行為類型である身体的な攻撃や精神的な攻撃は暴行罪や傷害罪が成立し得るので、ハラスメントも同法の通報対象事実となることがある。
そこで、本稿ではハラスメント対応の実務に影響を及ぼす事項に絞って改正点を解説する。
1.公益通報者の範囲
公益通報者には、自社の労働者や派遣労働者だけでなく、取引先の労働者と派遣労働者も含まれる。また、現役だけでなく、自社や取引先を退職してから1年以内の退職者も含まれる。
さらに、改正法において、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(以下「フリーランス法」という)が定める特定受託業務従事者(以下「フリーランス」という)も公益通報者に加えられた。具体的には、次のフリーランスが保護対象となる。
① 自社と業務委託関係にあるフリーランス
② 自社との業務委託関係が終了して1年以内のフリーランス
③ 取引先と業務委託関係にあるフリーランス
④ 取引先との業務委託関係が終了して1年以内のフリーランス
フリーランス法でも、ハラスメント対応の体制整備が義務づけられていることから、今後はフリーランスからのハラスメント通報が増えることを想定しなければならない。
2.内部公益通報対応体制の整備と周知
プロフィール
弁護士・中小企業診断士
著書は『管理監督者・人事労務担当者・産業医のための労働災害リスクマネジメントの実務』(日本法令)、『過労死時代に求められる信頼構築型の企業経営と健康な働き方』(労働開発研究会)など多数。
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