厚生労働省は、令和7年8月8日、全国の労働局や労働基準監督署が、令和6年にトラック、バス、タクシーなどの自動車運転者を使用する事業場に対して行った監督指導や送検等の状況を取りまとめ、公表しました。
そのポイントは、次のとおり。
●監督指導を実施した事業場は4,328事業場。
このうち、労働基準関係法令違反が認められたのは、3,532事業場(81.6%)。
また、改善基準告示*違反が認められたのは、2,360事業場(54.5%)。
*「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(平成元年労働省告示第7号)
●主な労働基準関係法令違反事項は、
1)労働時間(42.9%)、2)割増賃金の支払(22.6%)、3)労働時間の状況の把握(7.0%)。
●主な改善基準告示違反事項は、
1)最大拘束時間(39.4%)、2)休息期間(28.4%)、3)総拘束時間(27.6%)。
●重大・悪質な労働基準関係法令違反により送検したのは59件。
同省では、引き続き、自動車運転者を使用する事業場に対し、労働基準関係法令などの周知・啓発に努めるとともに、法令違反の疑いがある事業場に対しては監督指導を実施し、自動車運転者の適正な労働条件の確保に取り組んでいくこととしています。
また、度重なる指導にもかかわらず法令違反を是正しないなど重大・悪質な事案に対しては、送検を行うなど厳正に対応していくということです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<労働基準監督署等が自動車運転者を使用する事業場に対して行った令和6年の監督指導、送検等の状況を公表します>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_60439.html