
医療機関・介護施設の給与&人事
いまなぜ、病院・介護施設の賃金・人事制度の改革が必要か
<AIP経営労務合同会社 代表 大澤 範恭>
医療・介護分野では、生産年齢人口の急減と需要増により人材確保が一段と難しくなっています。
一方で倒産件数の増加など経営環境は悪化し、処遇改善加算やベースアップ評価料も手当中心の運用で制度が複雑化し、公平性や評価との連動性が揺らいでいます。
さらに定年延長、医師の働き方改革、同一労働同一賃金など雇用環境も大きく変化しており、病院・介護施設には賃金・人事制度の抜本的な見直しが求められています。
1.人材確保難と経営悪化が同時進行しています
病院・介護施設が賃金・人事制度の改革を求められている最大の理由は、人材不足と経営悪化が同時に進んでいることです。
生産年齢人口は2020年の7,509万人から2040年には6,213万人へと約1,300万人(東京都の人口に匹敵)減少することが見込まれており、医療・介護分野では離職者が入職者を上回る状況が生じています。有効求人倍率も全産業平均の2〜3倍と高止まりし、採用難は深刻化しています。
一方で、医療機関・介護事業者の倒産件数は過去最多を更新し、経営環境は厳しさを増しています。限られた財源の中で処遇改善を進めつつ、採用・定着を図るためには、賃金・人事制度を組織の業績向上に結びつける仕組みへと再構築する必要があります。

2.処遇改善加算・ベースアップ評価料の限界が見えています
プロフィール
大澤 範恭(おおさわ のりやす)
AIP経営労務合同会社 代表(https://www.aip-sr.jp/)
認定登録医業経営コンサルタント、特定社会保険労務士、行政書士
国際コーチング連盟(ICF)ACC(アソシエイト認定コーチ Associate Certified Coach)
(公社)日本医業経営コンサルタント協会埼玉県支部理事
埼玉県医療勤務環境改善支援センター医業経営アドバイザー
1982年 東京大学法学部卒業、厚生省(当時)入省
2017年 35年間在職した厚生労働省を退職
2018年 AIP社会保険労務士・行政書士事務所を開業
2019年 AIP経営労務合同会社を設立、医療・介護専門の人事・労務コンサルティングに従事
著書「医療機関・介護施設の”給与&人事“改革マニュアル(令和7年12月発刊 医学通信社)」
「医師の働き方改革実践ハンドブック(令和4年7月発刊 日本法令)」
「医師の時間外労働規制 関係法令通達集(令和5年10月発刊 日本法令)」










