>>>人事担当者のための 外国人雇用の制度と実務
在留外国人の増加を受け、政府は2026年1月に外国人受入れと共生に関する総合的な対応策を決定しました。
ここでは、「秩序ある」共生社会を目指すことになった経緯、そもそも「秩序ある共生社会」とは何かを説明するとともに、人事労務の視点で総合的対応策のポイントを紹介します。そして、法令遵守こそが双方が安心できる職場の土台となること、自社の取組としてまず行うべきことをお伝えいたします。
秩序ある共生社会とは(背景と政府の対応)
最近、「秩序ある共生社会の実現」(下線筆者)という言葉を耳にすることが多くなりました。これはどのようなことを指すのでしょうか。
政府は、外国人との共生社会実現のための環境整備に向けた検討を行い、後述する対応策を2026年1月に取りまとめました。
そこで今回は、外国人雇用を考えるうえで無視できない、「秩序ある共生社会の実現」に向けた課題と解決の方向性を、特に人事労務に関係する点に絞ってご紹介します。
在留外国人は25年6月末に約396万人と過去最高になっています。
在留外国人数の推移

(資料出所)出入国在留管理庁
同時に、外国人による犯罪、不動産の取得・所有・利用・管理、医療保険の不正利用、観光過熱が指摘されるようになりました。国民の間に生じた不安や不公平感が2025年7月の参議院選の争点の一つとなったことも広く知られています。
また、技能実習制度から2027年4月に施行される育成就労制度へのスムーズな移行も重要な論点です。
上記を背景として、2025年中盤以降から、政府や与党の文書(骨太方針など)、会議における外国人との共生に関する議論に「秩序ある」という言葉が盛り込まれるようになります。
そして、石破前総理時代の2025年7月には内閣官房に「外国人との秩序ある共生社会推進室」が新設され、省庁横断の司令塔組織として、関係閣僚会議の事務局機能と実態把握、国・自治体の情報基盤整備、法令遵守の徹底などが進められることになりました。
総合的対応策の決定と柱建て
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プロフィール
大塚陽太郎
大塚社会保険労務士事務所(https://www.sr-otsuka.tokyo/) 社会保険労務士
約30年間、厚生労働省にて雇用の安定に向けた取組に多様な立場で関わる。コロナ禍での技能実習生の援助や、労働者派遣事業・職業紹介事業の指導監督を通じ、第一線の課題を把握しつつ事業適正化に取り組む。障害者雇用の制度運営や、職業訓練施策の企画にも携わる。
令和7年3月に厚労省を早期退職し、5月に社会保険労務士事務所を開設。オーダーメイドでの支援、経営者・従業員がともに輝く職場づくり、丁寧・迅速がモットー。

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