短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大

公開日:2016年9月12日

 本年の10月から、短時間労働者への健康保険・厚生年金保険の適用拡大がスタートします。どのような従業員が適用拡大の対象となるのか、今一度チェックしておきましょう。

適用拡大の対象者〔簡易チェック〕

雇い入れている非正規の従業員等について、Qに答えてみましょう。 
       
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【注】その他、年齢の要件(原則として、健康保険:75歳未満、厚生年金保険:70歳未満)などもご確認ください。

・Q2について
適用拡大が法で義務付けられる事業所は、当分の間、特定適用事業所に限られます
特定適用事業所の定義を、今一度確認しておきましょう。
※特定適用事業所……事業主が同一である1又は2以上の適用事業所であって、当該1又は2以上の適用事業所に使用される通常の労働者及びこれに準ずる者の総数が常時500人を超えるものの各適用事業所のこと。法人事業所であれば、法人番号が同じである事業所の合計で、500人超えか否かを判断することになります。

・Q3について
いずれもYesの場合に被保険者とされます。その中で賃金(報酬)の要件が登場するのが特徴です。どのようなものが対象となるか、確認しておきましょう。
※賃金の月額が8万8千円以上であること……月給(週給、日給、時間給の場合、それを月額に換算します)に、各諸手当等を含めた所定内賃金の額で判断します。ただし、次に掲げる賃金は除外します。

・臨時に支払われる賃金(結婚手当など)
・1月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
・時間外労働、休日労働及び深夜労働に対して支払われる賃金(残業手当など)
・最低賃金法で算入しないことを定める賃金(精皆勤手当、通勤手当、家族手当)


【注】標準報酬月額のもとになる「報酬月額」には、一般の被保険者と同様に、臨時に支払われる賃金以外の残業手当、精皆勤手当、通勤手当なども含める必要があります。
☆ 8万8千円以上であるかどうかを判断する「賃金の月額」は、標準報酬月額の資格取得時決定のために資格取得届に記載する報酬月額とは、そのベースが異なりますので、注意しましょう。

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