【専門家コラム】採用の自由はどこまで認められる? 就職差別を防ぐ人権尊重と公正採用の考え方

公開日:2026年1月16日


採用の自由はどこまで認められる? 就職差別を防ぐ人権尊重と公正採用の考え方


<ごとう人事労務事務所 後藤和之/PSR会員

 

厚生労働省では「公正採用選考特設サイト公正な採用選考を目指して(以下、厚労省サイト)」を設置し、就職差別の防止に向けた取り組みを推進しています。

なぜ、採用場面で人権尊重の必要性が問われているのか、そして、採用業務に関わる担当者が人権尊重への理解を深める必要性があるのかを解説します。

「就職差別」を生まないために~採用の自由を「人権尊重」の観点から向き合う~

憲法22条では「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する」として、『職業選択の自由』が認められています。

一方で、会社としては経営を維持するためにも、そして雇用している従業員の生活を保障するためにも、誰でも採用しなければならないわけではありません。
どのような人を採用するかは、会社の裁量です。それが『採用の自由』となります。

しかし、会社が必要な人材を確保したいがために、『採用の自由』というものを法的視点ではなく、都合の良いように解釈をしてしまうと、「応募者の思想や家庭環境など、能力や適性以外の要素で選考する」などの『就職差別』が生まれるおそれがあります。

厚労省サイトでは、公正な採用選考を行う基本として、以下の2つを挙げています。

  • 応募者に広く門戸を開くこと
  • 本人のもつ適性・能力に基づいた採用基準とすること

この2つの基本を柱とし、採用業務に関わる担当者は「採用の自由」を人権尊重の観点から向き合うことが必要となります。

 

「人権尊重」の観点から~採用を俯瞰的・客観的に捉える必要性~

プロフィール 

後藤和之
ごとう人事労務事務所(https://gtjrj-hp.com
社会福祉士・社会保険労務士 
 

昭和51年生まれ。日本社会事業大学専門職大学院福祉マネジメント研究科卒業。約20年にわたり社会福祉に関わる相談援助などの業務に携わるとともに、福祉専門職への研修・組織内OFF-JTの研修企画などを通じた人材育成業務を数多く経験してきた。特定社会保険労務士として、人事労務に関する中小企業へのコンサルタントだけでなく、研修講師・執筆など幅広い活動を通じて、“誰もが働きやすい職場環境”を広げるための事業を展開している。

監修:退職後の社会保険と税の手続き(株式会社ブレインコンサルティングオフィス)

 

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