厚生労働省では、厚生労働大臣の記者会見を毎週2回(通常、火曜日と金曜日)実施し、その概要を公表しています。
令和7年10月28日の会見では、労働時間規制の緩和の検討に関して過労死遺族などから批判の声が上がっていることなどについて質疑が行われています。
記者:先般首相から指示があった労働時間規制の緩和の検討について伺います。過労死等防止対策白書でも、働き方改革の施行後も過労死等が減らない現状が明らかになっています。労災認定状況や過労死事案の件数が改善されない中で規制緩和を検討することに、過労死遺族などからは批判の声が上がっています。こうした指摘をどう受け止めていますでしょうか。また、高市首相は24日の所信表明演説で労働時間規制について触れませんでしたが、このことをどのように受け止めているでしょうか。労働施策を所管する大臣としてのお考えをお聞かせください。
大臣:労働時間規制については、先日の総理の所信表明の中では触れられていません。一方、大臣就任に当たっては、総理から、心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討を行い、働き方改革を推進するとともに、安心して働くことができる環境を整備するという指示があったところです。前回申し上げましたが、労働時間規制については、様々なご意見があることは承知しています。誰もが働きやすい労働環境を実現していく必要性や、上限規制は過労死認定ラインであることも踏まえて、検討する必要があると考えていますので、今後、総点検として働き方の実態やニーズを把握した結果を精査しつつ、検討を深めていくものと考えています。
記者:今の労働時間規制の緩和に関連してお伺いします。前回の会見で大臣は、上限規制の他にもフレックスタイム制や休憩・休日など様々な制度があるとご指摘されました。制度が多岐にわたるのはそのとおりだと思いますが、具体的にフレックスの何をどう変えるのか、休憩・休日をどう変えるのか、議論をする上で何を念頭に置いているのか教えていただけないでしょうか。それから、昨日の審議会でも労使の意見は平行線となっており、この点どのように意見集約を図っていくお考えか教えてください。
大臣:1点目については、様々な論点があろうかと思いますので、そうしたものを審議会等で十分深めていただければと思っています。2点目については、当然いろいろなご意見があるので、その中でしっかり議論を深めていただくことが大事だと思っています。
話題になっている事柄だったので、紹介させていただきました。
今後の労働政策審議会における議論などの動向に注目です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<厚生労働大臣会見概要(令和7年10月28日)>
https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00863.html










