協会けんぽ(全国健康保険協会)から、令和7年9月10日開催の「第137回 全国健康保険協会運営委員会」の資料が公表されました。
令和8年度の保険料率についても議題にあがっており、その論点を整理した資料が公表されています。
現状をみると、協会けんぽの令和6年度決算における収支差は、6,586億円の黒字となっています。
一方で、協会けんぽの今後の財政については、医療費の伸びが賃金の伸びを上回る状況が続いていることに加え、保険給付費の増加が見込まれること、団塊の世代が後期高齢者になったことにより後期高齢者支援金が中長期的に高い負担額のまま推移することが見込まれること、さらには、短時間労働者等への被用者保険適用拡大により財政負担が生じることなど、財政上マイナスの要因があるとされています。
全国の都道府県単位保険料率を平均した「平均保険料率」については、できる限り長く、現在の平均保険料率10%を超えないようにしていきたいというのが基本的な方針のようですが、これ(平均保険料率10%)を維持できるのか、今後の動向に注目です。
また、協会けんぽDXについて(電子申請、けんぽアプリ)も議題にあがっており、その論点を整理した資料が公表されています。
協会けんぽでは、傷病手当金支給申請書などの給付関連の申請書や特定健康診査受診券(セット券)申請書などの保健関連の申請書の電子申請について、令和8年1月のサービス開始に向けて、準備を進めています。
この電子申請の利用対象者は、被保険者、被扶養者(一部申請に限る)、社会保険労務士(保健事業は除く)と予定されており、事業主は含まれていませんが、このような動きがあることは、チェックしておきたいところです。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<第137回 全国健康保険協会運営委員会/資料>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat720/r07/002/250910/
※「2026(令和8)年度保険料率に関する論点について」は資料1-4、「協会けんぽDXについて(電子申請、けんぽアプリ)」は資料3を参照