協会けんぽ(全国健康保険協会)から、「2023(令和5)年度協会けんぽの決算見込み」が公表されました(令和6年7月5日公表)。
そのポイントは、次のとおりです。
<全体の収支状況>
2023年度は収入(総額)が11兆6,104億円、支出(総額)が11兆1,442億円、収支差は4,662億円(収支差は前年度から343億円の増加)。
<収入の状況>
収入(総額)は前年度から3,011億円増加。
・保険料収入は2,577億円増加。賃金(賞与含む。)の増加が主な要因であり、標準報酬月額の伸びは前年度比+2.0%(制度改正の影響を除くと+1.5%)。
<支出の状況>
支出(総額)は前年度から2,668億円増加。
・保険給付費は1,993億円増加。加入者数は1.1%減少したものの、加入者1人当たり医療給付費が増加(+4.1%)したことが主な要因。
・拠出金等は1,358億円増加。後期高齢者支援金の増加が主な要因。
・その他の支出は683億円減少。前年度に交付された国庫補助の精算等による国への返還が生じなかったことが主な要因。
なお、協会けんぽの今後の財政については、団塊の世代が後期高齢者になることにより後期高齢者支援金の短期的な急増が見込まれ(2023年度:2兆1,900億円→2025年度:2兆5,300億円)、その後も中長期的に高い負担額で推移することが見込まれること、協会けんぽ加入者の平均年齢上昇や医療の高度化等により保険給付費の継続的な増加が見込まれる(2023年度:7兆1,512億円→2028年度:7兆6,600億円)ことなどにより、楽観を許さない状況だということです。
今後の保険料率の決定などにあたり、この決算の内容がどのように考慮されるのか?
動向に注目です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<2023(令和5)年度協会けんぽの決算見込みについて>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g1/r6-7/24070501/
令和5年度協会けんぽの決算見込み 4,662億円の黒字の見込み
「社会保険の手続き」関連記事
令和7年度の協会けんぽの保険料率 中長期的な視点を踏まえつつ水準を検討(協会けんぽ) 2024年12月3日
資格確認書の交付申請書 早急に資格確認書が必要な場合等は交付の申請が必要(協会けんぽ) 2024年11月29日
健康保険証の発行終了に伴う各種取扱いについてお知らせ(協会けんぽ) 2024年11月26日
マイナンバーカードの健康保険証への移行に伴う対応についてお知らせ(日本年金機構) 2024年11月26日
在職老齢年金制度の見直しなどの方向性を示す(社保審の年金部会) 2024年11月26日
高額療養費制度 自己負担限度額の引き上げ・所得区分の細分化などを検討(社保審の医療保険部会) 2024年11月21日
日本年金機構からのお知らせ 「〜協会けんぽ管掌事業所のご担当者さまへ~令和6年12⽉2⽇以降の資格確認書の発⾏」などの情報を掲載 2024年11月21日
日本年金機構ホームページのサイト構成を一部変更 2024年11月12日
日本国外の金融機関で年金を受け取っている方へ 年金支払いに関する手続きのお願い(日本年金機構) 2024年10月24日
「日常の労務手続き」に関するおすすめコンテンツ
ピックアップセミナー
受講者累計5,000人超!2009年から実施している実務解説シリーズの人気セミナーです!
給与計算と社会保険について基礎からの解説と演習を組み合わせることで、初めての方でもすぐに実務に活用できるスキルが習得できます。
DVD・教育ツール
- 価格
- 31,900円(税込)
経験豊富な講師陣が、初心者に分かりやすく説明する、2024年版の年末調整のしかた実践セミナーDVDです。
はじめての方も、ベテランの方も、当セミナーで年末調整のポイントを演習を交えながら学習して12月の年末調整の頃には、重要な戦力に!
- 価格
- 3,850円(税込)
かいけつ!人事労務では、法改正対応や従業員への周知、教育・啓蒙等に活用できる小冊子を販売しています。
通常は各種10冊1セットの販売となりますが、実際に手に取って中身を見て導入するかどうかを検討したいといったご要望に応え、小冊子を1冊ずつ、計6種類のセット商品をご用意しました。