Z世代の意欲を引き出すマネジメントとかかわり方のヒント
現在、企業に入社してくる若手社員の多くは、いわゆるZ世代にあたります。
1990年代後半から2010年頃に生まれたこの世代は、生まれたときからインターネットやSNSに囲まれた環境で育った“デジタルネイティブ”。情報収集や自己表現に長け、多様性や個人の価値観を重視します。
また、組織に受け入れられている実感や、自分の意見が尊重されることを大切にしており、一方通行の指導では響かない場面も増えています。
こういったZ世代を育成する企業に、今、求められているのは、単に「教える」のではなく、対話や納得感を重視したアプローチへの転換です。人事担当者や現場の管理職には、一人ひとりの個性や価値観に寄り添い、柔軟かつ対話的にかかわる姿勢が求められます。それこそが、Z世代の力を引き出すカギとなります。
本連載では、Z世代の価値観やキャリア観をひもときながら、彼らに響く育成のポイントや、日常のマネジメントに役立つ具体的なヒントをご紹介します。
Z世代を理解することは、若手社員の成長を支えるだけでなく、組織全体の活性化にもつながる重要な視点です。本連載を通じて、これからの人材育成と職場づくりに活かせるヒントをお届けします。
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連載コラム
第1回 Z世代の働き方・キャリア観を読み解き、人材育成の軸をつくろう
Z世代の特性を理解し、それに合わせた柔軟なアプローチを取ることが、今の時代の新人指導のポイントになっています。
Z世代を理解し、適切に対応することで、彼らの持つポテンシャルを引き出し、職場全体を活性化させる鍵を手にすることができる可能性を、一緒に見ていきましょう。
第2回 OJTの進め方で意識すべき具体的なアプローチ
Z世代の社員は、職場環境や指導方法によって能力を発揮できるかどうかが大きく左右される側面を持っています。
特にOJT(On-the-Job Training)は、彼らにとって職場適応とスキル習得の重要なステップですが、従来の一方向的な方法では十分な効果を得られない場合があります。
今回は、OJTの場面で労務担当者や管理者が意識すべき要点を、第1回目の内容をさらに深掘りしながら具体例を交えてご紹介します。
第3回 Z世代との指導のポイントとメンタルヘルス対策
Z世代は自己成長への意欲を持つ一方で、心理的安全性を非常に重視する世代です。このような特性を理解し、適切な指導とメンタルヘルス対策を行うことが、彼らの力を引き出すだけでなく、職場全体の活性化にもつながります。
最終回では、これまでの内容をもとに「指導のポイント」と「メンタルヘルス対策」を詳しく解説し、Z世代にとってこれらの取り組みがなぜ重要なのかを掘り下げていきます。
執筆者プロフィール
平澤知穂
組織こうどう研究所(https://0comb.com/) 所長 産業カウンセラー
組織開発系ファシリテーターとして企業内での教育事業に関与して23年目
産業心理の観点から、職場の心理的安全性を高める研修とコンサルティングを行う専門家
<経歴>
2000年8月 「職場の心理的安全性の向上」のための、影響言語を扱うリーダーシップ・影響言語によるチームワーク向上のトレーナーとして研修業務に携わる。
2007年〜2021年 大学講師(2大学)担当科目:ビジネスコミュニケーション/これからのリーダーシップ他
2016年 『オフィスコミュニケーショントレーニング』第一版2016,改訂版2018,ナカニシヤ出版(単著)
2023年 小冊子『社会人の価値を高めるビジネスマナーBOOK』執筆(発行:株式会社ブレインコンサルティングオフィス)
2024年 一般社団法人 日本ハラスメントリスク管理協会 特任講師
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