HOME Q&A 日々の業務の疑問をかいけつ Q&A 給与計算・社会保険手続き 労災保険 障害が残ってしまった場合に受けられる給付について詳しく教えて下さい。

障害が残ってしまった場合に受けられる給付について詳しく教えて下さい。

Q.障害が残ってしまった場合に受けられる給付について詳しく教えて下さい。
A.障害等級が1級~7級までの場合は、年6回の分割方式で障害補償年金が支給され、障害等級が8級~14級の場合は、一時金(一括払い)方式で障害補償一時金が支給されます。
解説

 労災事故により治療を受けていた社員が、症状が安定し治療の必要がない状態である「治ゆ」まで回復に至ったが、残念ながら身体に障害が残ってしまうことがあります。この場合は、障害等級に応じて、「障害補償年金」または「障害補償一時金」が支給されます。障害等級は1級から14級まであり、障害等級が1級~7級までの場合は、年6回の分割方式で障害補償年金が支給され、障害等級が8級~14級の場合は、一時金(一括払い)方式で障害補償一時金が支給されます。支給される金額に関しては、一番重症の1級の場合は、給付基礎日額(日給相当)の313日分が年6回に分割されて支給されます。一方、一番軽症の14級の場合では、給付基礎日額の56日分が一時金として支給されます。
 また、障害補償年金や障害補償一時金が支給される場合には、障害の程度に応じて、「障害特別支給金」や賞与を基礎とする「障害特別年金または障害特別一時金」が支給されます。 その他にも、障害補償年金(障害等級が1級~7級)を受給できる方に対してのみですが、一時的な出費を支援するために「障害補償年金前払一時金」が支給されます。障害等級が1級の方であれば、最高、給付基礎日額の1340日分(200日から1340日の間で日数を選択できる)を前払一時金として受給することができます。ただし、障害補償年金前払一時金は、1回しか請求ができませんので、日数を決定する時は必要な金額を試算してから慎重に決定して下さい。障害補償年金前払一時金の支給時期に関しては、1月、3月、5月、7月、9月、11月の中で、請求をした月後に最初に到来する月に支給されます。  

Point

 障害補償年金を受給している方が、同一事由により厚生年金保険等からも障害厚生年金等が支給される場合は、労災保険側の給付額が一定の調整率を掛けることにより減額されます(厚生年金保険等側は減額調整されません)。この減額調整は、障害補償年金に限られたものではなく、傷病補償年金や休業補償給付、遺族補償年金なども同様に減額調整されます。

コンサルタントからのアドバイス

 障害補償年金や障害補償一時金を請求する場合は、「障害補償給付支給請求書(様式第10号)」を作成し、治ゆした日の翌日から5年以内に管轄の労働基準監督署に提出します。提出の際に必要な添付書類としては、医師の診断書(障害補償給付支給請求書の裏面に診断書の欄がありますが、別途医師が作成した診断書でも可能)や必要に応じてレントゲン写真等の資料を添付します。また、障害厚生年金や障害基礎年金等の支給を受けている場合には、その支給額を証明することができる書類も添付する必要があります。
〈社会保険労務士 PSR正会員 村松 鋭士〉

障害補償年金等支給一覧表(障害等級1級~7級の場合)

※障害補償年金は、毎年支給されます。 ※支給は偶数月(2月、4月、6月、8月、10月、12月)の6回に分割され、それぞれ前2ヶ月分が支給されます。

障害補償一時金等支給一覧表(障害等級8級~14級の場合)

※障害補償一時金は、1回に限り支給されます。

併給調整率一覧表