HOME Q&A 日々の業務の疑問をかいけつ Q&A 給与計算・社会保険手続き 労災保険 会社に出勤後、忘れ物(仕事に必要な眼鏡)に気付いてすぐに自宅へ戻るため車を走行中、交通事故を起こした場合は、通勤災害になりますか?

会社に出勤後、忘れ物(仕事に必要な眼鏡)に気付いてすぐに自宅へ戻るため車を走行中、交通事故を起こした場合は、通勤災害になりますか?

Q.会社に出勤後、忘れ物(仕事に必要な眼鏡)に気付いてすぐに自宅へ戻るため車を走行中、交通事故を起こした場合は、通勤災害になりますか?
    また、昼休みに昼食を摂るため、一旦自宅へ帰る途中に起きた事故は、
        通勤災害になりますか?
A.眼鏡が仕事に必要不可欠な物であれば、就業に関連するため通勤災害になります。また、昼休みに食事を摂るための往復行為も就業に関していますので、
   通勤災害となります。ただし両方とも通勤経路が合理的な経路である必要があります。
解 説

 通勤とは、就業に関して、住居と就業の場所との間を合理的な経路及び方法により往復する行為のことをいいますので、この条件に合致していれば、通勤途上で起きた事故は通勤災害として認められます。 会社に出勤後、眼鏡を忘れたことに気づいてすぐに自宅へ戻るケースについては、忘れた眼鏡は仕事に必要な物のため就業に関連しているといえ、また取りに戻る際の通勤経路が合理的な経路であれば、すぐに戻る行為は通勤行為がなお継続中であるとされますので通勤災害として認められます。実際の通勤災害と認められた事例として、マイカー通勤の途中で仕事に必要な書類を忘れたことに気づいて戻った事故が、就業との関連性があり、かつ合理的な経路であったとして、通勤災害として認められたケースがあります(昭和50.11.4基収2042)。
 一方、昼休みに昼食を摂るために、一旦自宅へ帰る途中に起きた事故の場合はどうでしょうか。通達によると、通勤は1日について1回のみしか認めないとしているわけではないとし、昼休みに家へ帰る行為は、午前の業務を一旦終了して帰り、再度、午後の業務に就くために出勤するものであると捉え、往復の経路で起きた事故は通勤災害として認めています(昭和48.11.22、基発644)。

Point

忘れ物を取りに戻る場合でも「就業に関連して」という条件が必要です。例えば、私用でしか使わない携帯電話を忘れたから帰るという行為は私的行為ですので、通勤経路上で事故が発生しても通勤災害としては認められません。

コンサルタントからのアドバイス

マイカー通勤の社員がいる場合、「マイカー通勤規程」を定めておくと良いでしょう。また、会社は、マイカー通勤する者へ自動車事故を起こした時の対応方法や道路交通法に規定されている安全運転に関する指針などを記したマニュアルを配布しておくと効果的です。 〈社会保険労務士 PSR正会員 村松 鋭士〉