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短期の雇用契約や契約期間を反復更新している労働者にも、育児休業や介護休業を認めるべきですか?

Q.短期の雇用契約や契約期間を反復更新している労働者にも、育児休業や介護休業を認めるべきですか?
A.契約が、事実上期間の定めのないような状態になっている場合は、認めることも検討したほうが良いでしょう。
解説

1.期間の定めがないような状態になった場合には
 法律では、原則として期間雇用者を育児休業や介護休業制度の適用から除外しています。しかし、期間雇用契約であっても反復更新を続けると、事実上、期間の定めのない契約とみなされる状態になることがあります。

このような場合、すなわち会社も本人も当然に契約は更新するものと認識しているような場合は、期間雇用者であっても、育児休業や介護休業の適用を検討すべきでしょう。
これは雇い止めの効力と同様に考えるべきではないか、と考えられているからです。

2.雇い止めの例をみてみると・・・
 雇い止めにおいては、解雇に該当するかどうか、問題とされることがあります。 一般的に雇い止めは、期間満了により契約を更新しないことをいい、解雇とは異なるものです。しかし、契約の反復更新を続け、事実上期間の定めのない契約と異ならない状態となったときには、裁判所は、雇い止めの際、解雇に関する法理を類推適用して判断するという立場をとっています。

言い方を変えれば、契約の反復更新を続けると通常の社員を解雇する際と同様の対応が必要になるということです。

3.実態によって判断される
 雇い止めの例において、契約の反復更新を続けると、無条件に期間の定めがない契約に転化するというわけではありません。
したがって、単に契約の反復更新を続けると自動的に育児休業や介護休業の制度が適用されるというわけではありません。しかし、雇い止めの例のように、実態として期間の定めがない契約と異ならない状態になったときは、育児休業や介護休業の制度を適用することもあり得ると考えられます。 このような場合は、期間を設定して雇用契約を締結した趣旨、実際の業務内容、当事者それぞれの契約に対する認識、契約更新の実態について、把握する必要があります。
そして、会社も本人も解雇事由に該当する状況がなければ契約は当然に更新されると認識している場合は、育児休業・介護休業制度の適用も検討されるべきでしょう。

コンサルタントからのアドバイス

期間雇用者でも契約の反復更新を続けると期間の定めがない契約を締結しているときと同様の取扱いが求められることがあります。単に、期間契約だからといって、育児休業や介護休業制度の適用から除外するのではなく、契約の実態を把握してから判断するようにしましょう。
<社会保険労務士 PSR正会員  新島 哲>

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